水泳肩の治療と治療効果
水泳選手は身体のバランスがとても大切です。
「水泳は全身運動だから、水泳を始めようかな」
「水泳は身体のバランスが良い」
という声をよく聞きます。
まさしくその通りで、水泳は全身運動。
左右対称の動きを全身で行うため身体のバランスも良くなります。
しかし、健康維持のための水泳と、競技の水泳とでは泳ぐ量が全然違います。
水泳はバランス良く全身を使う運動のため、どこか一か所でもケガや異常があったときに全体のバランスが崩れやすいのです。
しかも練習量が多くなればなるほど身体へのダメージは蓄積されます。
例えば、右肘を怪我したりすると、それをかばって泳ぎます。肩に負担がかかったり、背骨のローテーションが綺麗に動かなくなることもあります。
水泳肩になる原因
水泳肩になる主な原因はオーバーユース(使いすぎ)による二頭筋腱の損傷です。
フォームによる影響も大きいですが、日常生活をしているときの普段の姿勢が大きく関係しています。
姿勢が悪くなることで肩甲骨の可動域は低下します。その状態で肩をグルグル回すと、肩の前の筋肉に負担がかかるのです。
更に、普段から疲れやすい部分(肩、肘、腰、脚など)があったり、以前にケガをしたことがある部分(足首の捻挫、肉離れなど)がある場合は全身のバランスの崩れに関係していることもあります。
普段の姿勢を改善して、肩の位置を正しくすることで理想のフォームに近づけます。
水泳肩に対するセルフケア指導
●肩関節ストレッチ(肩甲骨、肩関節の可動域を増やし、ケガの予防、肩の疲れなどに対して効果的です)
●体幹ストレッチ(ストリームラインを保ち、フォームを安定させます。背骨の可動域も増えるので、ローテーションもスムーズになり、安定した泳ぎが可能になります。)
治療後に期待できる効果
●全身のバランスを整えることで水泳肩の症状を緩和します。
●背骨のローテーションをつけることで、泳ぎのローリングがスムーズになります。
●肩甲骨の可動域アップでより遠くの入水が出来るようになります。